2016年5月11日水曜日

『MUSICAANOSSA: Benny Sings & Friends 7"EP』が本日発売!


時間がかかりましたが、遂にリリースできました! 超限定プレスなのでお早めに!
JET SETの発売日当日のデイリーチャートではオールジャンルで2位まで上がってました!→http://www.jetsetrecords.net/WELL-MAKE-IT-RIGHT-ROOS-JONKER-MUSICAANOSSA-BENNY-SINGS-FRIENDS-EP/p/715005227042




WE'LL MAKE IT RIGHT / ROOS JONKERMUSICAANOSSA: BENNY SINGS & FRIENDS EP[7"]

ウーター・ヘメルやジョヴァンカのプロデューサーとしてもお馴染みのポップ・マエストロであるベニー・シングスをフロントマンに、オランダのDOXレコーズに所属するルース・ヨンカー、ディーン・ティペットら実力派ミュージシャン、プロデューサー、アーティスト仲間で結成されたグループ、ウィー・ウィル・メイク・イット・ライトによるメロディアスでグルーヴィーな名曲「Art」。そしてメンバーであるルース・ヨンカーのソロ・アルバム最人気曲「New Dress」(iTunesの"Single of the Week"に選出されたことでも話題に)の両キラー・チューンを、ムジカノッサ・グリプスがダブル・サイダーの7インチで待望の世界初アナログ化! 一聴してそれと判るベニー・シングス節がバックの素晴しい演奏とスリリングにドライヴするA面、鮮烈な印象を残すビートとルースの妖艶な魅力がクールに弾けるB面ともに必聴、必携の超限定スペシャルEPです!
                                                                                              
アーティスト : We'll Make It Right / Roos Jonker
アルバム : MUSICAANOSSA: Benny Sings & Friends EP
発売日 : 2016/05/11
価格 : 1,850円 + 税
レーベル / 品番 : MUSICAANOSSA GRYPS (MNGP7)
フォーマット : 7"
■曲目
A面 : We'll Make It Right / Art
B面 : Roos Jonker / New Dress


 世界中の様々な地域のミュージシャンに声をかけて短期間でアルバムを制作するというコンセプトを掲げたレーベル“In A Cabin With”からの呼びかけに応え、オランダのDOXレコーズ縁の6人の音楽家達が集ったウィー・ウィル・メイク・イット・ライト。フロントマンの一人であるベニー・シングスは当時のインタビューで「実は一度きりのプロジェクトとして結成されたバンドなんだ。でも絶対なんてことはないからね。何が起きるかは誰にも分からないよ」と答えているが、本7インチA面に収録した「Art」を含むアルバム『House』は実に3作目に当たる。これは、彼らが当初の想定を越える機能を互いに見出し、良好な関係が続いていることを意味している。それぞれがマルチに楽器を操りプログラミングを行える一流の音楽家であり、アイデアと能力、センスを持ち寄りながら、作詞/作曲を含めた全てをバンド名義で行う。

*ベニー・シングス──これまでに5枚のフル・アルバムとベスト盤1枚をリリースした、オランダのポップ・マエストロ。ヴォーカリストとしての特徴的な声と類い稀なるセンスを持つ才人。ここ日本でも人気の高いウーター・ヘメルやジョヴァンカのプロデューサーとしても知られている。

*バート・シュア──DOXレコーズのレーベル・オーナー兼プロデューサーで、演奏面では主にサックスとフルートを担当。一見するとポップなレーベル・カラーを持つDOXだが、ジャズ的な要素を随所に見出すことができるのは、彼の音楽趣向が多分に反映されてるからに他ならない。

*ディーン・ティペット──ヴォーカル、ギター、ピアノ、オルガン等を操るマルチ・プレイヤー。メロディー・メイカーとしての能力も高く、ベニー・シングスやバート・シュアと共に多くの楽曲をレーベル・メイトに提供する。一方で、スクール・オブ・アーキテクチャーのメンバーとしても活動している。

*ルース・ヨンカー──アムステルダムの音楽学校でジャズと即興を学んだ美しきシンガー・ソング・ライターで、ピアノ、ギター、ハープ、サックス、ドラムなども幅広く演奏する。さらには自らビート・プログラミングからミックスまでもを手掛けるプロデューサーでもある。

*エクストラ──MPCやターンテーブルを自在に操るトラック・メイカーで、主にドラムマシーンやパーカッション、ヴォコーダーなどを担当する。ベニー・シングスの『I Love You Benny Sings Live At The Bimhuis』、『Benny… at Home』にも参加。

*レ・フロッグス──Bo Koekの名も持つドラマーだが、他のメンバーと同じくやはり作曲やプロデュースも行う。エクストラと共に『I Love You Benny Sings Live At The Bimhuis』、『Benny… at Home』にもその名がクレジットされている。

Side A
Art / We’ll Make It Right from Album『House』(2014年)
スリリングにドライヴするこの「Art」という曲は、「“Art”は本来の意味を失いつつあり、その単語は美しい。“Art”のたった3文字はノスタルジックな幼少時代と、はたまた70年代のマイケル・フランクスの名盤『The Art of Tea』をもを思い起こさせる」と語るベニー・シングスが、2011年リリースした4thアルバムのタイトルと同名である。歌詞やメロディーの骨格となるパートは、彼の中から湧き上がってきたものだろう。仮にこの曲が、全ての作業を自ら独りで行った作品に収録されていたなら、また別の、例えばあの4thアルバムの冒頭を飾った「Big Brown Eyes」のような、より80's色濃い音とビートに彩られていたかもしれない。だがウィー・ウィル・メイク・イット・ライトの仲間達は幾重にもコーラスを重ね、丁寧にブラシを弾き、アコースティック・ギターの美しいアルペジオと細やかなタッチのエレピを配した。あくまでも柔らかな音色にこだわりながらグルーヴ感を最大限に生み出し、ベニーの見つめる先へと僕たちをナヴィゲイトする。

Side B
New Dress / Roos Jonker from Album『Mmmmm』(2010年)
ウィー・ウィル・メイク・イット・ライトの紅一点、ルース・ヨンカーのあまりに眩しいデビュー作『Mmmmm』(日本国内盤のタイトルは『Roos』)収録曲。iTunesの"Single of the Week"に選出されたことでも話題となったこの「New Dress」や「Man In The Middle」のキャッチーさは、ベニー・シングスのそれにも匹敵する。彼女は作詞/作曲/ヴォーカルはもとより、ハープ、ギター、プログラミングにアレンジとプロデュースまでもを完璧に遂げた。その多才さは以前、2011年8月9日のビルボード東京で観た「Benny Sings with We'll Make It Right 来日公演」で、シーンごとに次々と行われるセットチェンジごとに披露され、特にルース嬢がおもむろにドラムでビートを刻むに姿にはオーディエンス皆が驚き、その姿に釘付けとなったほどだ。

 ある夜、ベニー・シングスとその仲間達は、渋谷にある「Bar Music」にやってきた。マイケル・フランクスの70年代名盤『The Art of Tea』をBGMに彼らを迎えたことで、その場の空気は和やかなものとなった。「ありがとう、このレコードは僕たち全員のフェイヴァリットなんだ」──そして彼らは口々に自分の好きなアーティストの名を告げてきた。トッド・ラングレン、ギル・スコット・ヘロン、アーマッド・ジャマル、ディオンヌ・ワーウィック、エルヴィス・コステロ、ア・トライブ・コールド・クエスト......。もちろん僕もそれらが大好きであることをつたない英語で懸命に伝えながらレコードを棚から取り出し、手渡した。お互いに驚いたのは、求めるアルバムが、ことごとくその場の手の届く範囲にあることだった。毎日店に立っていて感じるのは、音楽の捉え方というのは様々で、当然個々の趣味趣向はまったく異なるものだということ。そうした中で、海を隔てた場所で活躍するウィー・ウィル・メイク・イット・ライトのメンバーとのこれほどまでに密に感じたシンクロニシティの喜びは、奇跡的なことのように思えた。もちろんそこには、同じ時代をまったくの同世代として生きていることに大きな理由があるのだろう。


 楽しかった時間はあっという間に過ぎ去り、朝を向かえた。メンバーのひとりがDJブースでベニー・シングスのキンドレッド・スピリッツ盤『Champagne People』を手に取り、「We Ain't Going Nowhere」をプレイした。ベニーは少し恥ずかしそうにしていたが、全員で顔を見合わせながら、笑顔で合唱となった。そして「バイバイ、また来るから」と言い残して、彼らは店を後にした。いつの間にかターンテーブルに用意され回っていたその日最後のレコードは、もうひとつのマイケル・フランクスの70年代傑作『Sleeping Gypsy』。営業を終えたBar Musicでこの『MUSICAANOSSA: Benny Sings & Friends EP』のテスト・プレスを繰り返し聴いていると、それはまるで、昨夜のことのように思えてくる。

2016年 3月  中村 智昭(MUSICAÄNOSSA / Bar Music)







*最新コンピレイションCD『Bar Music × SARAVAH -Precious Time for 22:00 Later-』→http://www.coreport.jp/catalog/rpop-10015.html


 
  
*コンピレイション『Bar Music 2015 Under Sail Selection』が世界初アナログ化楽曲7インチEPと共に好評発売中!→http://barmusic-coffee.blogspot.jp/2015/11/bar-music7ep.html





*『Bar Music 2014 Lost Relief Selection』→http://barmusic-coffee.blogspot.jp/2015/06/bar-music7ep.html

*『Bar Music × CORE PORT -Precious Time for 23:00 Later-』→http://coreport.jp/catalog/rpoz-10010.html

0 件のコメント:

コメントを投稿